【実録】36歳、夫 大腸がんステージ3Bへ|病理検査でステージが変化

子育て

こんにちは、私は二人の子供を育てる36歳ワーママ。子供たちは3歳と8歳の女の子です。

昨年の夏の終わり、同い年36歳の夫が大腸癌ステージ4と宣告されました。

怒涛の1か月目、待期期間の2か月目、原発巣手術の手術を終えました。
そして術後の病理検査の結果を聞きに行きました。

結論から言うと、術後の病理検査で夫の癌はステージ4からステージ3Bに変わりました。

そんなことがあるの?が、実際にあった『術後の病理検査結果』について今回はお話しようと思います。

※※なお、ここに書いているのはあくまで夫の場合の一例です。同じ病名、ステージであっても状況は異なるので、医師の診断をしっかり仰いでご判断をお願いします※※

病理検査でステージが変わった?どういう事?

原発巣の郭清手術(癌が最初に発生した場所を取り除く手術)の際、周辺のリンパ節と遠隔のリンパ節をいくつか病理検査用に採取をしていました。

その病理検査の結果で、夫の癌は「ステージ3B」と改めて診断が出たのです。

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その理由は、元々癌の転移と疑われていた遠隔リンパ節が、癌化していないと判断されたからでした。

大腸がんのステージは3つの因子の組み合わせで決まる

がんのステージはがんの壁深達度(T因子)、リンパ節転移(N因子)、遠隔転移(M因子)の3つの因子を組み合わせて決定されます。

がんのステージはステージ0~ステージ4までの5つなのですが、実際にはこの三つの要素が組み合わさっているので、もっと複雑に分類されることになります。

ステージ分類.png引用:国立がん研究センター中央病院

うーん、複雑すぎ!というのがシンプルな感想です。

ここでお伝えしたいことは「同じステージとは言え、一括りには出来ない」という事です。

そして、ステージを設定される要素によっては、術後に分類の判断、つまりステージが変わる事もあり得るという事です。

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「がん」と宣告されただけで大きなショックを受けると思いますが、悲観して思考停止せず、一度どの状況なのか細かく確認する事をお勧めします。


ご家族など、ご本人以外の周りの方に頑張ってもらいたいと思います。

他臓器への転移は無し×遠隔リンパ転移ありと推測⇒ステージ4

夫の場合は他の臓器(肝臓や肺など)への転移はありませんでした。

しかし、術前のPETーCTなどの検査結果で、周辺のリンパ節だけではなく、遠隔のリンパ節に転移が疑われました。

最初の病院で言われたのは、遠隔リンパ節への転移があれば、癌の深さや他の臓器への転移が無くても「ステージ4」と。

そして、画像診断ではこの「遠隔リンパの転移」が100%転移とは言い切れないものの、「限りなく転移っぽい」という判断で、ステージ4という診断がつきました。

しかし、すごく乱暴な言い方をすると、「実際のところ、取ってみないと転移かどうかはわからん」という状況でした。

取って調べたら転移ではありませんでした、という事も大いにありうるという事です。

ここをどう判断して、どう治療方針を決めるのかが、夫の場合はとても難しく、2度のセカンドオピニオンを実施したり、その意見が思いっきり割れたり…という状況なのでした。

疑わしきは「取る」なのか「取らない」なのか、簡単な話ではない

ここで、ものすごく悩んだのが「疑われるのならば取る」なのか、「取らない」なのかの決断です。

当初は「癌の疑い=恐ろしい爆弾」という考えだったため、切取れるなら早急に全部ごっそり取ってください、というスタンスでした。

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しかし、冷静に考えると、もし健康な臓器なのであれば、簡単に取ってしまうのは先の人生を考えると得策ではありません。

取り除くことで日常生活に影響を与えたり、周辺臓器の働きに不具合が生じて別の障害が発生する可能性も大いにあります。

特に若年層であればあるほど、術後の人生は長いため、目の前の治療と同じくらい先の人生のQOLは大切になります。

とはいえ、目の前の治療を疎かにすれば、先の人生自体が閉ざされる可能性もある…禅問答のようになってしまいましたが、とても難しい決断です。

どの部分の転移が疑われているのか、どの程度の「疑い」なのか、そこを切除する事によって、術後に体全体にどんな影響が考えられるのか。

この辺りをじっくり、しつこく医師に確認して、納得がいくまで考え、最終的にはご自身とご家族で納得した治療方針を選択してほしいと思います。

2度目のセカンドオピニオンでは「温存」が提示される

私たちが最終的に選択したのは、『遠隔リンパは最初の手術では取り除かず温存し、病理検査用に少し採取して、この部分が癌化しているかどうかを調べる』という方針でした。

もし癌化している場合は、化学療法を組み合わせて再度手術で取り除くという考え方です。

疑わしきは「取り除く」ではなく「ちょっと取って調べて決める」という感じですね。

担当医師の経験と実績、過去の事例等から、今回の所見を温存可能と判断して提示してくださいました。

摘出する場合のリスクも併せて説明をしてくださいました。

夫の場合は遠隔リンパの位置が多臓器に影響を大きく与える場所であったため、摘出した場合の先の治療(化学療法)の選択肢がぐっと狭まるということや、治療以外の日常生活に支障が出る機能が複数考えられるとの事でした。

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これらを総合して、治療方針・お世話になる病院を決定しました。

でも、正直とても不安でした。

もし、転移だった場合、温存している間に治療機会を損失することになるのではないか。その期間にさらに転移を広めることになるのではないか、と。

しかし、患者本人である夫が、この説明を受けた際にほぼ即決に近い状態で「ここでお願いしたい」と意志を固めていたため、私は賛成するのみでした。

術後三週間後、病理検査の結果で「遠隔リンパへの転移なし」

そして、原発巣郭清手術を終えて、退院。

そこから約2週間は自宅でゆったり過ごしました。

そして訪れた3週間目、病理検査結果を聞きに行く日がやってきました。

診察室の前で待っている間は、スマホを見ても本を読んでも頭に入ってきませんでした。

診察室に通され、摘出した原発巣と周辺リンパの話の癌がどこまで深くなっていたかの話。それから、遠隔リンパの話。

「今回の検査では、遠隔リンパへの転移は認められませんでした。」

この言葉を聞いた時、初めて診察室でぽろっと涙をこぼしてしまいました。

初診で「十中八九悪性と思われる」と告げられた時も、「ステージ4の大腸がんです」と画像診断で言われた時も。
手術の後一人で説明を受けたときも、ずっと堪えて、ただ一心にメモを取っていました。

子供と夫の前では泣かない、と決めていた3か月間でしたが、ここで初めて緊張の糸がゆるんでしまいました。

診断書にはステージ3B、と記載されていました。

160-5.jpg引用:国立がん研究センター中央病院

こちらは大腸がんのステージ別の5年生存率です。

治療当初にこのグラフを見たときは、心臓がバクバクと鳴った事を覚えています。

今回の診断で、ステージ3Bと改めて診断されたことは、大きな希望となりました。

まとめ:初診でステージ4といわれても思考停止しない。出来る事はあるかもしれない

私は知人の癌サバイバーの方から、「同じステージとは言え、一括りには出来ない」という事を教えられていました。

それは、年齢等の要件もありますが、大腸癌のステージは壁深達度(T因子)、リンパ節転移(N因子)、遠隔転移(M因子)の3つの因子を組み合わせて決められるということ。

ステージ分類.png引用:国立がん研究センター中央病院

もし、身近な方が癌と診断され、そのステージが思わしくない状況だった時。その時でも、悲観して思考停止してしまうのはベストではありません。

治療方法や選択肢は一つではない可能性が大きいということ。

そして、治療を進めていくことで、当初よりも状況が良くなる可能性もある事。

あくまで一つの事例ではありますが、こういう事もあるよ、という事を知っておいていただくと、いざという時の検討材料の一つになる事かと思います。

どなたかの参考になると嬉しいです、最後までお読みいただきありがとうございました。

【関連記事】

第1話:【実録】36歳夫、大腸がんステージ4|発覚から1か月の記録

第2話:【実録】36歳、夫 大腸がんステージ4|2か月目「待期期間」の記録

第3話:【実録】36歳、夫 大腸がんステージ4|原発巣「手術」の記録

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