
ドラマ「対岸の家事」話題になっていますね
私はこの作品を2019年に書籍で読んでいました。
当時の私は長女を生んで、一度目の育児休業を終えて、二度目の妊娠、死産により育児休業無しの産後休暇を経て仕事に復帰した頃に読んだ作品でした。
そして、三女を妊娠出産して、二度目の育児休業を経て復帰して3年が経過した2025年の今、ドラマで視聴しました。
6年前に見たときは私も「専業主婦なんて絶滅危惧種」寄りの気持ち。
そして今は「その絶滅危惧種になりたいです…」な気持ちです。
6年間でどうして気持ちの変化が起こったのか。ドラマの感想と共にお話したいと思います。
※以下、ネタバレを含みます。ドラマを楽しみにしている方は、1話を見てから読んでくださいね。
人を頼るのが下手で武装しまくりのワーママ、まるで私?
ドラマをみて感じたのは、お隣さんを上手に頼れず、上の子も保育園にお願いできずにキャパを超えてる江口のり子さん。

私じゃん…
なんでも自分でやらなきゃ。できるはず。やってやる。そんな気持ちで全身ゴリゴリに武装をして、常に戦闘態勢。
そんな気持ちで常に生きていたので、周りを頼るという選択肢がなかったんですよね。。
私の家の近所にも、専業主婦の方がいます、結構います。
私の住む地域では絶滅危惧種とまではいっていないんですね。
しかし、これまで生きてきた環境の中では結婚・出産を経て仕事を辞めた友人や身近な人がいなかったため、私にとっても少数派に見えていました。(敵対はしていなかったですけどね)
そして、私も彼女たちがうらやましく、そしてどこか心の中で「負けたくない」という気持ちに近い思いを抱いていました。
だから「いつでも頼ってね」と言ってくれる人がいても、頼る事が出来ないでいました。
子どもに大声で怒鳴りつけた経験、私もあります
いっぱいいっぱいになって辛い時。
子どもに怒鳴りつけた経験、私にもありました。
長女が3歳になる前だったかな、歯磨きをしようとしている時にいう事を聞いてくれず。
仕事でも家の事でもいっぱいいっぱいで、夫は当たり前のように仕事から帰って来なくて。
怒鳴りつけて押さえつけて、号泣する娘の歯を磨きました。
虐待をしてしまったような気持ちになり、本当に落ち込み、自責の念に駆られて、寝静まった子どもを寝室に残し、暗いリビングで一人泣きました。
専業主婦がうらやましくて、妬ましくて。でも絶対になれなかった
これはあくまで、2019年に本を読んだ時の気持ちなのですが。
私には専業主婦になるという選択肢がありませんでした。
地元を離れて生きている事もありますが、これまでの人生でそれなりに勉強が出来て、難関大学といわれる学校を卒業しました。
私の家は裕福ではなく、高校時代から奨学金を借りて学校へ通っていました。もちろん大学時代もです。
家庭の都合で高校在学中に大学進学をあきらめるところまでい行ったのですが、右往左往して進学することに決めました。
志望校を一本に絞り、滑り止め無しの一発勝負で必死で勝ち取った学生時代、返済しなければならない多額の奨学金を抱えて、今度は子どもたちを育てなければならない。
子供たちには金銭的な理由で夢をあきらめたり、惨めな思いをさせたくない。
だから、私には「働く」という選択しかありませんでした。
専業主婦の道を選びたくても選べなかったんですね。
だから、専業主婦の道を選択できている周りの人たちがうらやましくて、妬ましかったのです。
しじみの砂抜きをしたり道に咲く花の名前を教える日々を過ごしたい
専業主婦役を演じる多部未華子さん。大好きです。
もともと大好きなので、好きフィルターがかかっているのもありますが、道端に咲く花の名前を子供に教えたり。
しじみの砂抜きをしたり。

こんなママになりたい…
こんな風に、何気ない日々の中の経験や発見を子供と共有できる母親になりたいって再確認しちゃいました。
でも、周りから見ると素敵に見える時間も、当人にとっては長くて孤独な時間だという事。
それも育休期間に嫌というほど感じました。
理想の日々を過ごしているのに、どうしてこんなにもしんどいんだろう。
坂を上りながらキッツいなぁ…とつぶやいた気持ちが痛いほどわかりました。
特に周りで違う生き方をしている人がいる時は特にそう感じてしまう。
だから私は長女の育児休暇を終えると仕事に復帰したのでした。
「自分で選んだ」に呪われてSOSが出せない
専業主婦の道も、ワーキングマザーの道も。
「自分で選んだのだから」という思いに呪われて、辛いと嘆いたり、助けてと言えなかったり。
私もいまだに人に「助けて」と言えない症候群で、今もその呪いにがんじがらめになっています。
でも、自分で選んだ道であっても、辛い事や苦しい事、色々言いたくなることもあっていいと思いました。
そうじゃないと、生きづらいですよね。
0から100まで、自分で思い描いた通の人生を生きている人ってきっとほとんどいないと思うんです。
だから、自分で選んだとしても、選ばざるを得なかっただけだとしても、嘆いたり弱音を吐いたり、周りを頼ってもいいんじゃないかなと今は思います。
ドラマ終盤、「助けて」と言えて、それぞれの心に潜む「自分で選んだ道だから」にとらわれていた二人の女性が打ち解け、柔らかな笑顔を浮かべたシーンは素敵でしたね。
第二話放送は4月8日(火)よる10時からです。
次は育休パパのディーンさんが登場ですね!楽しみにしたいと思います♬